【10/30 市長会見の報告を追記】親善友好都市マウイ郡を訪問——ラハイナ視察と郡長表敬、費用365.2万円・協定を結び直しへ

社会

マウイ郡訪問
[公式公開情報/報道の公開資料に基づく引用]※著作権は原権利者に帰属。掲載に関する指摘は確認のうえ削除・訂正します。

【10/30追記】市長が記者会見で報告——費用は365.2万円、来年のばら祭に向けて協定を結び直す

10月28日の定例記者会見で、市長がマウイ郡訪問を報告した。内容は市のページに10月29日にのっている。

  • 行政の訪問団は市長と随行職員2人(うち1人は通訳)。総費用は精算額で365.2万円。うち市長が152.2万円、職員2人で213万円
  • 今の郡長とのあいだで具体的な合意文書はまだ結んでおらず、以前の協定を前提に交流してきた。来年のばら祭に向けて協定を結ぶことを確認した
  • マウイ郡、ニセイ・ベテランズ・メモリアル・センター、姉妹都市財団の役割分担を、協定をきっかけにはっきりさせる
  • ニセイ・ベテランズ・メモリアル・センターから文化・教育の覚書(MOU)の案が出され、市で検討する
  • 市立福山高校とマウイの学校の交流は近年途絶えている。今後は地元選出の州議員を窓口にするよう助言を受けた
  • マウイ郡と浦項市(韓国)への訪問は隔年を基本にする。来年はマウイ郡から来てもらい、市は浦項市へ行く考え
  • 今回はあえて市民訪問団を組まなかったが、今後は市民訪問団を前提にする。旅行会社の選び方は見積り合わせを続け、入札も研究する

市長自身が、なかなか実感が湧かないという市民の声もあったと認めている。費用の内訳や、市民訪問団をつくらなかった理由まで自分の口で示したのは評価したい。協定の結び直しと隔年の訪問で、交流が形だけにならないかどうか、来年のばら祭での中身を見たい。

ここから下は、これまでにまとめた内容です。

【10/24追記】市議会も報告書を公開——ラハイナの人口は被災前の約半数

ラハイナ地区の高台で説明を受ける訪問団
ラハイナ地区の高台にて(出典:福山市議会「親善友好都市マウイ郡等への訪問について<報告書>」)※著作権は原権利者に帰属。掲載に関する指摘は確認のうえ削除・訂正します。

10月23日、福山市議会が海外訪問報告として、議会側の報告書(PDF)を公開した。マウイ郡長とマウイ郡議会議長から招待を受け、9月27日〜10月3日に連石武則議長ら6人の議員が訪れたもの。市長側の動きは上の秘書課の活動報告のとおりで、議会の報告書には現地で聞いた具体的な話が多く載っている。

  • ラハイナ地区:インフラ整備や仮設住宅の建設は進んでいるが、住民の帰還は途上で、人口は被災前の約半数。海岸沿いの建物や船の係留所の整備完了にはあと約3年かかる見込み
  • マウイ郡議会との意見交換:火災のあと計画停電が行われ、送電線が1本しかないため、余裕のある住民の多くがバッテリー付きの太陽光発電を買った。FEMAなどから巨額の資金が出た一方、個人が支援金を受け取る手続きの煩雑さが課題になっている
  • 福山側からは、交通渋滞が課題で道路の拡張が難しいこと、鉄鋼・デニムなどの繊維・造船が主な産業であることを紹介
  • ワイレア地区では、土地・物件の所有者が組合の会費でエリア全体の管理を担う仕組みを視察
  • 今回が11回目のマウイ郡訪問。2008年5月の親善友好都市提携以来の交流
マウイ郡フェアのパレード
マウイ郡フェアのパレード(出典:福山市議会の報告書)※著作権は原権利者に帰属。掲載に関する指摘は確認のうえ削除・訂正します。

議長のあいさつでは、今回の訪問を、コロナ禍の前のような市民団体も含めた交流を再開するための足がかりと位置づけている。人口が半分に減ったままの町の話や、送電線1本の弱さは、災害の多い日本の地方都市にとっても他人ごとではないと思う。議会で実際にどんな提案につながるのか、これからの一般質問などを見ていきたい。

福山市秘書課の活動報告(2026年10月7日更新)によると、市は親善友好都市マウイ郡(ハワイ州)を訪れ、2023年8月の山火事で被害を受けたラハイナ地区の視察や、リチャード・ティー・ビッセン郡長への表敬を行った。日程は現地9月28日〜10月1日(日本時間は翌日)。

ビッセン郡長は、姉妹都市関係が「協定」だけでなく人と人のつながりで続いてきたことへの感謝と、ラハイナの歴史・文化を大切にしながら復興を進める意向を伝えた、と市は記している。

ラハイナはまだ復興の途中

市側は、甚大な被害の現場を見て「復興はまだまだ道半ば」と感じたと率直に書いている。支援の話はきれいごとで終わりがちだが、現地の温度感が公式報告に残っている点が重要だ。

訪問前には在ホノルル日本国総領事館でブリーフィングも受け、ハワイ州の概要や移民の歴史、マウイ訪問の位置づけを確認している。

教育交流と大学も視察

二世ベテランズ・メモリアル・センター(NVMC)では、日系二世退役軍人の資料保存や、高齢者デイケア・保育所の運営を視察。ハワイ大学マウイ校では、地域農産物の加工・商品開発設備を見学し、教育と産業の結びつきについても意見交換した。

マウイ郡姉妹都市財団のステファニー・オオヒガシ氏とも教育交流について話し、次世代へつなぐ意義を共有した、とある。

読むときの視点

姉妹都市の記事は「友好の写真」で終わりやすい。今回はラハイナの現場と郡長の言葉が中心で、福山側の支援がどう続いているかを考える材料になる。

観光ニュースとして読むより、災害復興と自治体外交の両方で捉えた方が実態に近い。

関連して、違反建築防止週間や、路線バス運賃無料ウィークエンドなど、足元のまちの動きも合わせて追いたい。

一次は福山市「親善友好都市マウイ郡への訪問」ページ。詳細な発言や行程はそこに従う。

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