武士の卒業 企画展 福山——歴史資料室で12/26まで無料、明治9年の秩禄処分で給料を失った福山藩士族の転身を阿部家資料でたどる。11/29に解説会

教育

企画展「武士の卒業」のチラシ
企画展「武士の卒業 ~新時代を生きる士族たちの挑戦~」のチラシ(出典:福山市歴史資料室)※著作権は原権利者に帰属。掲載に関する指摘は確認のうえ削除・訂正します。画像をクリックすると大きいサイズで見られます。

福山藩の武士は、給料がなくなったあと、どうやって食べていったのか。まなびの館ローズコム4階の歴史資料室で、企画展「武士の卒業 ~新時代を生きる士族たちの挑戦~」が11月1日から始まっている。12月26日(土)まで、観覧は無料だ。福山市の案内と、FUKUYAMA E-Calendarに出ている。

会期と場所

  • 会期:11月1日(日)〜12月26日(土)
  • 場所:福山市歴史資料室(霞町1丁目10-1、まなびの館ローズコム4階)
  • 観覧料:無料
  • 職員による展示解説会:11月29日(日)13時30分〜14時
  • 問い合わせ:歴史資料室(084-932-7264)

「秩禄処分」で武士が終わった

江戸時代の武士は、藩から「禄(ろく)」という給料を代々もらって暮らしていた。明治になってからも、元武士の「士族」には新政府から家禄が出ていたが、1876(明治9)年の「秩禄処分」で打ち切られた。これで武士という身分は最終的になくなった。

展示では、世襲の特権だった禄がどう整理されたのか、収入を失った福山藩の士族がこの苦境にどう立ち向かい、近代国家の担い手に変わっていったのかを、阿部家資料を中心にたどる。阿部家資料は、旧福山藩主の阿部家から寄贈・寄託された資料で、歴史資料室が保存・公開している福山市の重要文化財だ。

並ぶ資料

  • 禄制改革帳
  • 家禄・賞典禄奉還願
  • 御藩中家禄帳
  • 義倉社日誌
  • 義田結社規則
  • 江木鰐水日記 など

「義倉」「義田」は、米やお金、田を出し合って、困ったときに助け合う仕組みのこと。給料がなくなった士族が、どうやって助け合ったのかが見えてきそうだ。日記を残した江木鰐水は、幕末の福山藩の兵学者だ。

どう思うか

「卒業」という言葉選びがうまい。クビでも没落でもなく、次の道へ進んだ人たちとして見る展示なのだと思う。会社の制度が変わって、それまでの前提がなくなる話は、いまの働き方にも重なる。

歴史資料室の展示は、これまでも阿部家資料展を毎年秋から冬に開いてきた。資料が古文書中心なので、29日の解説会に合わせて行くと読みどころがわかりやすい。鏡櫓文書館では10月28日から江木鰐水の企画展も始まっているので、続けて回ると福山藩の幕末と明治がつながって見える。

出典・原文リンク

あわせて読みたい

コメント

まだ承認済みのコメントはありません。

コメントを書く

投稿は審査後に公開されます。